第1回地域緩和ケア連携研修会開催報告このページを印刷する - 第1回地域緩和ケア連携研修会開催報告

2018年8月1日掲載

がん対策推進基本計画では、切れ目ないがん医療ケアの提供とその質の向上が求められています。当院では、地域の医療や介護に従事する皆様と、がんに関する医療提供体制や社会的支援のあり方、緩和ケア、緊急時の体制について情報を共有し、役割分担等を議論する場を設けるべく、地域緩和ケア連携研修会を開催しました。

平成30年7月13日(金)に開催した第1回研修会では、佐世保市総合医療センター緩和ケア科の冨安志郎先生を講師にお招きし「地域の中でがん治療病院が果たす役割~人生の最終段階のQOLを上げるために~」という演題でお話いただきました。

  1. 病院スタッフは、がん治療の終了後は患者を地域にお返しする、という視点を持ち、多職種と連携し、希望の療養場所への移行を支援する
  2. 移行支援にあたっては、患者本人の意向にしたがって治療の終了を伝え、療養の移行の希望を聴取する
  3. 緩和ケアチームは地域の終末期に関するリソースと日頃から連携・情報共有し、患者に情報提供することが重要である

という3点が大切であることを学びました。また、質の高い終末期ケアのための地域ネットワークづくりも重要であるとお話いただきました。

今回の研修には、地域の先生方、看護師、ケアマネージャー、MSW等100名程の皆様に参加していただきました。講演後は、日常業務の中での困りごと等を多職種でディスカッションし活発な意見交換をすることができました。今後も、地域の多職種の皆様と緩和ケアにおけるネットワークづくりを深めて参りたいと考えております。

第2回研修会は9月27日(木)在宅支援の立場からの講演を計画しております。多くの皆様の参加を心よりお待ちしております。   

 (文責:緩和ケアチーム MSW水元玲子)