膀胱がんの最新の治療~ I . 経尿道的膀胱腫瘍一塊切除術(TURBO)このページを印刷する - 膀胱がんの最新の治療~ I . 経尿道的膀胱腫瘍一塊切除術(TURBO)

表在性の膀胱がんに対する標準的治療法は経尿道的膀胱腫瘍切除術(TURBT)です。しかし、TURBTは癌組織そのものを細かく切除する方法であり、病理診断、特に筋層浸潤の有無や完全切除の判定が困難であるという問題点があります。当院ではこれらの欠点を克服する目的で、平成25年頃より膀胱腫瘍に対し可能な限り経尿道的膀胱腫瘍一塊切除術(TURBO : Transurethral Resection of Bladder Tumor in One-piece、ターボ)を行っています。TURBOでは、がんを一塊として切除し、病理診断で、深さや広がりの診断が正確に行うことができます(図1:2018鹿児島市医報,第57巻第9号p.17より引用)。

図1 術中所見と病理標本
A: 膀胱右側壁に乳頭状の腫瘍を認める。
B: 腫瘍の周りを切開しているところ。
C: 切除後の所見。
D: 摘出標本。右が腫瘍測・膀胱粘膜測。左の粘膜下層に筋層を認める。

TURBOに関する千代丸医長の講演・執筆活動

  • 平成29年12月17日
    第135回日本泌尿器科学鹿児島地方会 鹿児島医療センターにおける経尿道的膀胱腫瘍一塊切除術(en-bloc TUR)についての検討 千代丸剛、上野貴大、日高英雄、恒吉研吾
  • 平成30年
    鹿児島医療センターにおける経尿道的膀胱腫瘍一塊切除術(en-bloc TUR)についての検討、千代丸剛、上野貴大、日高英雄、恒吉研吾、鹿児島市医報、第57巻第9号、2018、16-18