独立行政法人 国立病院機構 鹿児島医療センター

「鹿医セン便り Vol.161」

2019年9月1日(日)

2019年度 鹿児島がん看護エキスパートナース研修を終えて

 鹿児島医療センターでは、地域がん診療の拠点病院として、がん看護の質向上を目指し、平成23年度よりがん看護エキスパートナース研修を開催しています。

今年度は、729日(月)から82日(金)までの5日間の日程で開催いたしました。この研修は、がん患者・家族の苦痛やニーズを把握し、チームのなかでリーダーシップをもって看護実践できる知識・技術・態度を習得することを目的に、がん看護実践のリーダー的役割を担っている院外8施設11名、院内2名の計13名が参加しました。

 研修内容は、がんの病態・診断・治療、近年のがん治療の動向、がんの集学的治療とその看護について理解できることを目標としています。また、がん看護の実践に必要な看護倫理の基本、がん患者・家族の全人的苦痛に対するアセスメントとケア、がん看護におけるコミュニケーションスキル、QOL向上のためのリハビリや口腔ケア、栄養管理、療養場所の選択と地域連携、退院支援について講義やグループワークなどが系統的に学べるようがん分野の認定看護師が中心となって企画しました。講師は、当院の医師・薬剤師・理学療法士・栄養士・心理療法士・退院調整看護師などがん分野に関する専門的な知識と豊富な経験を基に講義などを担当しました。また、特別講演として鹿児島大学医学部保健学科教授 堤 由美子先生による「がん患者の心の軌跡に寄り添うケアを求めて」というテーマでご講演もいただきました。

 この5日間の研修を通して、がん患者・家族の心の揺れや苦痛を理解し、その人らしく人生を送るために必要な援助について、研修生それぞれが考えディスカッションしながら学び合う場となりました。研修生からは「自己の看護の振り返りや多岐にわたる様々な講義を受け自分の糧として実践に活かしていきたい」、「自部署での患者のケアに活かす内容ばかりで多くの学びがあった」「現場でどうやって実践していこうかと考えながら取り組んだ、必ず部署で活かせるようにしていきたい」などの意見を頂きました。

 今回参加された研修生の皆さんは、研修での専門的知識や技術の学びを自施設に持ち帰り、看護実践場面でリーダーシップを発揮して活躍されることと思います。また、この研修でつながったネットワークががん看護における地域連携の一助となることを期待し、今後も地域がん診療連携拠点病院として、さらに充実した研修を企画・運営していきたいと考えます。

(文責:教育担当師長 松本 深雪)

 

 

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