独立行政法人 国立病院機構 鹿児島医療センター

「鹿医セン便り Vol.165」

2020年1月1日(水)

 新年あけましておめでとうございます。令和になって最初の正月で、まさに新しい時代の幕開けと成りました。あらゆる分野でさらにイノベーションが進むものと考えています。医療も同じで新しい技術、手法、治療法が出てくると思われます。

 さて、鹿児島医療センターは平成30年度、鹿児島逓信病院の機能移転で増床となり2年目を迎えました。おかげさまで新入院患者は増加し、心臓・脳卒中・がんの3本柱のうち、がん部門が充実してきたと感じています。地域医療構想の中で急性期、高度急性期の役割を果たすべく基本部分が揃ってきたのではないでしょうか。まだまだ不十分ですが、鹿児島の皆さまの期待を裏切らない、選ばれる病院を目指したいものです。

 看護学生現代医療論の教科書、「医師の姿勢と心構え」の項に、「医師の毎日は診療に追われ、自分の時間であるべき夜間や休日でさえ、いつ呼び出されるかもしれない犠牲の多い生活である。犠牲とは他人のために自分を殺すことであるが、医師の行為は患者のために自ら進んで自分を捧げる献身であり、医師はそれを身にもって実践している人々といえるのではないだろうか。それは人生の生き方の問題であり、尊い献身を日夜続けている医師にこそ、心からの敬意と感謝が捧げられることになるであろう」と書いて有りました。医師についての記載ですが、医療人に置き換えても同様のことが言えるかもしれません。また、アフガニスタンで亡くなられた中村 哲先生の高い志と行動力に感動を覚え、また医療人の一人として誇りに思えました。自分の身を犠牲にしてまでもやり遂げたい何かに打ち込む姿が多くの人々に感動を与え、自分自身も働く生きがいになっていたのだろうと思っています。現時点で当院の働き方を問われると不十分です。高度医療を持続的に提供するには働き方改革が待ったなしですが、単に長時間労働だけの問題ではなく、「働き方改革と生きがい」を追求し、医療人としての良いプライドが持てる病院を目指したいと思っております。患者さん、救急隊や紹介元の医療機関をけっして迷わすことがない医療も目標の一つです。

 当院は若いスタッフの研修、教育にも力を入れています。研修医が集まっている現状はありがたい話です。当院付属看護学校も3年連続国家試験全員合格を打ち立てました。今年度から、診療看護師も加わり、認定看護師、特定看護師など質の高い医療を展開する基礎が出来上がりつつあります。もちろん看護の本質を忘れることのないようにしなくてはなりません。当院で良い医療、規範となる医療を学び、研修をし、巣立ち、鹿児島の各地で活躍し、鹿児島の医療の向上に少しでも役立ってもらえると嬉しい限りです。

 さて、今年も患者満足度120%、職員の仕事満足度100%を目標にして精進したいと思っております。今年もよろしくお願いいたします。

 

    令和2年1月

                    院長 田中 康博    

 

 

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Index

◆ 令和2年 院長挨拶
◆ 令和2年 幹部年賀状
◆ 第26回 「愛祈祭」を終えて
◆ クリスマスコンサート
◆ 第73回 国立病院総合医学会に参加して

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