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脳・血管内科

昭和60年7月1日、旧国立南九州中央病院に神経内科が開設されました。


当初は脳卒中を主体としつつも神経疾患一般を対象として診療していましたが、平成10年7月に大幅な機構改革を行い脳卒中に特化した診療体制を整えました。スタッフも徐々に充実され当初は医長1名、医師1名でスタートしましたが、現在は部長1名、医師3名の合計4名で診療を行っております。診療内容の変化に伴い、名称も「脳・血管内科」と変更しました。病棟には9床のSCU(脳卒中集中治療室)を備えて緊急入院に直ちに対応出来る体制を整え、鹿児島県内の脳卒中医療の中核施設として県内の各施設から多くの紹介を頂いています。
脳血管障害には、大きく分けると脳梗塞、脳出血、くも膜下出血、一過性脳虚血発作 等があります。脳・血管内科では、主に脳梗塞 (脳の血管が詰まって血の流れが悪くなり脳神経細胞が壊死に陥った状態) の治療を行っております。できるだけ早く脳に血液の流れを再開させるために迅速な対応が必要とされるため、急性期の脳卒中診療に関しては脳神経外科と協力の下、24時間365日いつでも専門医が直接対応できる体制を整えており、血栓溶解療法(t-PA療法)血管内治療をはじめとした、高度先進的な治療を行なっております。
救急隊との連携もあり、救急患者さまの受け入れは年々増加しており、脳・血管内科の入院患者さまの約90%が予定外緊急入院となっており、そのうち約60%が急性期脳卒中、その他の疾患では脳血管障害と関連する意識障害やめまい症、痙攣発作などでの緊急入院が主となっております。


治療につきましては、主治医だけでなく医長を中心に脳・血管内科医師全員でのカンファレンスを毎日行い、チームとして診療を行っており、脳卒中の予防に関しましても、院内の各科と協力して総合的に行なっています。急性期治療後は、継続的なリハビリテーションが必要な患者さまにも安心して転院や転医ができますよう回復期や維持期の医療機関との連携を行っております。

 

血栓溶解療法(t-PA療法)につきまして

効果を上げるために早急な治療開始が重要となりますが、当センターでは看護スタッフ・検査技師等を含めた協力体制を整え来院から検査、診断、治療開始までを平均60分以内で行い、全国的にも迅速な対応であると考えられます。

 

血管内治療につきまして

同協力体制により、t-PA療法ができない患者さまやt-PA療法を行っても効果のなかった患者さまを対象に、より迅速にカテーテルによる血栓回収療法を行うことが可能となっており、良好な予後を得られております。