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病理診断科

病理診断・細胞診断は、当院にとって重要な機能の一つであり、当院の3本柱の1つであるがん診療を支えています。
7年前(2011年当時)の症例数は、組織診断件数が1,946件、細胞診断件数は2,725件でしたが、2017年は組織診断件数が4,004件、細胞診断件数が3,443件と増加しています。本年も組織診断件数は4月末現在で1,000件を越えており、最終的には昨年と同等以上の件数となる見込みです。
全ての診療科で検体数が増加しており、新たに診療科も増設されるなど、当院の診療が年々充実してきていることがわかります。
具体的には、2017年に提出された検体の診療科別内訳は実績ページにあります図表のようになっています。
これをみますと当院の特徴である、皮膚・頭頸部・消化器・女性器・血液・泌尿器で9割以上を占めています。
いわゆる5大がんを含めてほぼすべての腫瘍を取り扱う地域のがん拠点病院として、重要性がさらに増してきています。
また、循環器や脳血管疾患などの基礎疾患を持ち、一般病院では困難な腹部一般外科の悪性腫瘍も数多く、循環器科や脳血管内科・外科のフォローの元で安全に手術を受けられる環境を提供しています。
2017年の術中迅速診断件数は166件となっており、クオリティの高い手術を行っている証であると思います。

 

一方、細胞診断は主にがん細胞のスクリーニングや治療後のフォローアップを目的とし、婦人科や泌尿器科、耳鼻咽喉科から検体がよく提出されています。
またリンパ腫の鑑別のため、頭頸部を中心としたリンパ節の穿刺吸引検体も多く経験しています。
病理組織診断後には細胞検査士を交え組織と比較検討し、細胞診断の精度向上に努めています。

 

当院の臨床検査科や各臨床科をはじめ、他病理施設とも共同しながら病理診断・細胞診断の精度を高めます。
今後も臨床研究の一翼を担える部門を目指します。
これらの実践を通じて病院機能の向上と地域医療に貢献していきます。