独立行政法人 国立病院機構 鹿児島医療センター

「鹿医セン便り Vol.169」

2020年5月10日(日)

令和2年度挨拶

 2020年(令和2年)度が始まりました。鹿児島医療センターは引き続き「良い医療、規範となる医療を提供する」をモットーにし、職員一同精進してまいります。新型コロナ(COVID19)感染症の猛威で緊急事態宣言も発出され、オリンピック、経済、社会活動にすべてブレーキがかかり大変な状況になってしまいました。ただ、今こそ一丸となって乗り切らなくてはなりません。日本らしい高い意識、厳格な節度、共同と協同の精神を見せつけるべきではないでしょうか。

 医療も発展を続け、神の領域にも迫りつつあるとも言われています。がんや血管病に対し効果のある積極的な治療法も開発されてきました。しかしながら風邪ウイルスの亜型が出てくると対応困難で世界中が混乱に陥っています。通常は「病気になったらすぐに病院へ」でしたが、「家にいれば助かる命」とまで言われています。感染予防という注意喚起ですが、治療法がない医療と言っているようで、無力感を感じざるを得ません。人間の寿命が延びたのは、医療の発達による感染症克服によると言われていたのに、この現状です。驕り高ぶっていた人間を戒めているようにもみえます。

 コロナ感染症対策については、鹿児島県(特に人口の多い鹿児島市)では、感染症指定病床数が極端に少なすぎます。このことを踏まえ、感染拡大地域となった時の対応を、鹿児島県新型コロナウイルス感染症調整本部会議を中心に検討しています。段階的なフェーズに対して骨子はできてきましたが、いざ非常事態に各医療機関が速やかに対応できるかが鍵と思っています。当院は感染症指定病院ではありませんが、感染拡大が始まる前から臨戦態勢を取りました。このまま発動せずに終わることをせつに願っております。コロナ感染症で持病の治療を躊躇し、命を落としている患者さんもいます。このような事がないように早めの対応を心がけてください。

 新年度を迎えた節目の時に色々な式典なども中止となりました。それぞれの関係者には申し訳なく、残念でなりません。ただ、この時を経験した者は感染症の怖さ、感染症対策の重要性について誰よりも理解し、そのことが将来きっと役に立つと思っています。当院もこの非常事態を経験したことを糧にもっと皆様に信頼される病院を目指したいと思っています。住民の皆様に「鹿児島には医療センターがある」と言われるようにしたいものです。今年度は例年とはかなり異なるスタートとなりましたが、あらゆることを勉強と思い、職員一同頑張って行こうと思っています。今年度もよろしくお願いいたします。

 現在外来患者さん、付添い、面会の方々に問診と、検温をお願いしています。診療の質を落とさないために必要なことで皆様のご理解とご協力をお願いいたします。

 

2020.5.10

                                 田中康博

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