独立行政法人 国立病院機構 鹿児島医療センター

「鹿医セン便り Vol.212」

2023年12月1日(金)

職場紹介 東7階病棟

 

 東7階病棟は、一般病床50床の循環器内科病棟です。主な疾患は、狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患、大動脈弁狭窄症などの弁疾患、うっ血性心不全など心臓病全般を対象としており、急性期、回復期、慢性期、終末期と様々な状況にある患者さまが入院しています。疾患の特性上、突然発症する患者さまが多く、夜間や土日問わず24時間体制で入院受け入れを行っています。主な検査・治療は、心臓カテーテル検査及び冠動脈拡張術、大動脈弁狭窄症に対する経カテーテル的大動脈弁置換術(TAVI)、薬物治療などを行っています。TAVIを受ける患者さまを含め、心疾患の患者さまの高齢化が進み、複数の疾患や認知症を抱える方も多い病棟です。

 東7階病棟の看護としては、重症患者さまの状態変化に注意した全身状態の観察、心電図モニターの観察を行い異常の早期発見に努めています。また、虚血性心疾患や心不全などは退院後も自己管理が必要であり、個別性に合わせた生活指導を行っています。特に、慢性心不全の患者さまは再入院を繰り返すことがあります。住み慣れた場所で安心して暮らすことができるように、心不全療養指導士を中心に療養指導、ACP導入、意思決定支援ができるよう取り組んでいます。末期心不全患者さまの看護では、緩和ケアチームと連携し患者さま・家族が望む医療・ケアを受け、その人らしい生き方が選択できるよう支援しています。医師、MSW、栄養士、理学療法士など多職種によるカンファレンスを週1~2回開催し、患者さまの治療・看護の方針の確認、介入方法、退院後のサポートなどを話し合っています。多職種カンファレスを行うことで、職種間のコミュニケーションがスムーズに行えるようになり、チーム医療に繋がると考え積極的に取り組んでいます。

 高齢化に伴い、入院患者さまの半数が8090代の方であり、高齢者看護、認知症看護にも取り組んでいます。入院中だけでなく退院後の生活も見据え、リハビリカンファレンスを通して理学療法士と転倒予防について検討し、患者さまが安心・安全に過ごせるよう努めています。急性期から終末期までそれぞれの患者さまに寄り添った看護、そしてチーム医療ができるように、これからも多職種で協力、連携していきたいと思います。地域連携については、昨年、心不全の地域連携パスが完成しました。今後は関連病院と連携し、心不全患者さまの治療・看護がシームレスに行えるよう取り組んでいきたいと思います。

 心不全の患者さまは毎年1万人ずつ増加しており、2030年には患者さまが大幅に増加する「心不全パンデミック」が起こると予想されています。今後も、院内や地域の方々と連携し、質の高い医療・看護が提供できるように一丸となって取り組んでいきたいと思います。

(文責:東7階病棟看護師長 今吉弥生)


多職種による心不全カンファレンスの風景

 

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