独立行政法人 国立病院機構 鹿児島医療センター

「鹿医セン便り Vol.204」

2023年4月1日(土)

令和5年度 院長挨拶   院長 田中 康博

 

 令和5年度のご挨拶を申し上げます。

 昨年度は4回も発生した新型コロナウイルス院内感染のため通常の運用ができなくなり、患者さま、紹介してくださる医療機関、救急隊の方々、実習の学生さんなど多くの皆様にご迷惑をお掛けしました。申し訳ありませんでした。反省しております。今年の2月に院内感染の検証と対策を全職員で検討しました。構造的問題、換気、標準予防対策の再確認、気の緩みや情報共有などが再検討として上げられました。救急患者を受け入れている限り、感染力の強い新型コロナウイルスの完全な水際対策はまず困難で、いかに早く探知し、いかに早く対応するかにかかっています。今までもPCR件数が増加し、検査技師さんたちへの負担が上がる一方となってしまいました。探知能力・処理能力をあげるために全自動抗原定量測定装置を新たに購入し、対応することにしました。今年の5月8日には感染症2類相当から5類相当へと緩和されますが、あくまでも人が作ったルールでウイルス自体は何も変わっていません。今年度も充分な注意を払いながら、高度医療・救急医療を
行っていこうと決意しています。

 新型コロナウイルス感染症の流行が始まり、地域医療構想が停滞していますが、前回でも述べましたように10年後、20年後の住民の健康を守るため、今行動をすべきと思っています。鹿児島県の医療システムの検証と再構築です。鹿児島県行政、医師会、大学病院を始めとした公的病院が自己施設の損得ではなく、いかに継続できるシステムを構築するかが鍵でしょう。DPC  dataによると鹿児島医療圏での当院のシェア率は鹿児島大学病院、鹿児島市立病院に次いで、3番目となっています。この立ち位置をきちんと自覚し、信頼され、責任ある医療機関を目指すべきと考えています。当院の強みを活かしながら、一人でも多くの患者さまを救命する使命を背負っていると考えています。

 独立行政法人国立病院機構は国からの補助金はなく、建替も簡単には許可しない(使用年限60年)方針を打ち出しています。ただ、地域住民や、鹿児島県の要請があれば、例外として認めているのが現状です。「鹿児島の地域医療には鹿児島医療センターが必要で、頑張れ」と言う大きな声が必要です。誰からも信頼される病院づくりを進めて参りますが、皆様の協力もお願いします。

 当院は「がん」「心臓大血管」「脳卒中」の3本柱を中心に横断的診療科の融合で良質な医療を展開しています。建屋は古いですが、スタッフ力、チーム力は高い評価を受けています。今年の1月に病院機能評価の3回目更新の訪問審査がありましたが、幸いにも高い評価を頂きました。また、九州・沖縄地域で15施設しか認められていないDPC特定病院群(DPCII群)の認定も受けています。私たちが行っている医療に誇りを持ち、良い医療を提供し続けます。引き続き感染予防や管理にも力を入れ、今年度こそは診療が止まることなく、継続して行えるように努力いたします。治療や検査だけでなく、メディカルサポートセンターの充実で、患者さまの悩みや不安にも寄り添える医療を目指します。「治療するなら鹿児島医療センターで」と言われるように、益々精進したいと思っています。今年度もよろしくお願いいたします。

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