独立行政法人 国立病院機構 鹿児島医療センター

お知らせ

「鹿医セン便り Vol.143」

2018年3月30日(金)

就任のご挨拶

 

 春陽の候、皆様におかれましては益々ご健勝のこととお慶び申し上げます。
 この度、2018年4月1日付で鹿児島逓信病院肝臓内科、眼科が鹿児島医療センターへ機能移転いたしました。
 私はこれまで鹿児島大学消化器内科や鹿児島市立病院で肝臓内科医として研鑽を積み2011年より鹿児島逓信病院肝臓内科にて慢性肝疾患、肝癌の治療に携わってまいりました。
 近年、C型慢性肝炎の治療は飛躍的に進歩し、経口直接作用型抗ウイルス薬(DAA製剤)により、ほぼ100%の患者さんがほとんど副作用なく治癒するようになりました。またB型慢性肝炎も核酸アナログ製剤により、長期の内服が必要ですが、完全にコントロール可能な疾患となっています。
 このようにかつて国民病とまで言われていたウイルス性肝疾患は減少傾向となっています。それに対して、生活習慣の欧米化により、脂肪肝が増加し、国民の5人に1人は脂肪肝で、その中に炎症、線維化をともない、肝硬変、肝癌に進行する可能性のある非アルコール性脂肪肝炎(NASH)の患者さんが約400万人存在すると推定されています。
 肝癌の主因としてはかつてはウイルス性肝疾患が大部分を占めていましたが、近年肝炎ウイルスに感染していない方からの肝癌が急増しており、NASH患者の増加が原因と考えられています。NASH由来肝癌の増加率は大腸癌、膵癌の増加率を上回っているとされ、ウイルス性肝疾患と異なり、囲い込み経過観察が行われていないため、早期発見が困難です。NASHは糖尿病、心疾患を合併していることが多く、当院に通院されている患者さんの中にも少なからずNASHの患者さんがいらっしゃると考えられ、その掘り起しに努めていきたいと考えています。
 また進行肝癌の治療法にも新たな潮流が認められ、従来の分子標的剤ソラフェニブに加え昨年レゴラフェニブが保険適応追加となり、今年更に一剤加わることから、進行肝癌の治療については肝動脈化学塞栓療法(TACE)中心であったものが、今後TACE不応性のものは分子標的剤へ切り替わっていくと考えられます。
 微力ではありますが、当院消化器内科に鹿児島逓信病院肝臓内科の機能が加わったことにより、更なる診療の充実を図るとともに地域医療への貢献に努力してまいりますので皆様どうぞよろしくお願い申し上げます。

                                   消化器内科 桜井 一宏

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