独立行政法人 国立病院機構 鹿児島医療センター

「鹿医セン便り Vol.206」

2023年6月1日(木)

部門紹介 臨床検査科

 

 臨床検査科は病理診断科の野元部長や城ケ崎医長、また西方臨床検査技師長を始めとする常勤臨床検査技師、非常勤臨床検査技師、検査助手の総勢30名で日々の業務に従事しています。

 臨床検査は、人体から採取した血液、尿などの検体を調べる検体検査と人体を直接調べる生理検査に大別されます。当院の検体検査は主に2階にて、生化学・免疫検査をはじめ、末梢血および骨髄での造血の状態や腫瘍細胞の有無を調べる血液検査、組織(細胞)より悪性の有無を鑑別する病理検査、感染症を起こしている原因菌の同定および治療に有効な抗生剤を選択するために行う細菌検査、安全な輸血を行うため輸血用血液製剤が適合するかを確認する輸血検査をおこなっています。生理検査は、当院1階にて心電図、肺機能検査、ABI検査、脳波検査、聴力検査などに加え、心臓超音波検査、血管超音波検査、腹部超音波検査を行っています。また、心臓カテーテル検査においても心電図および血圧モニタリングなどを担当しています。このように、臨床検査の業務範囲は広く、専門性も高いため、限られた人員で複数の検査に対応しています。

 昨年度は、10年以上使用した生化学、免疫検査の分析機器および検体搬送機の機器更新が行われ、より迅速かつ正確な検査結果を臨床側へ提供できるようになりました。この機器更新に伴い、臨床側より要望のあったコルチゾール、バンコマイシン、タクロリムス、TSHレセプター抗体、Cペプチド、SCCNT-proBNP7項目が院内測定可能となりました。さらに、今年度4月には新型コロナウイルス抗原定量検査機器が導入され、PCR検査と同等の感度かつ30分以内での結果報告が可能となり、今まで以上に院内感染対策に貢献できると考えています。また、新型コロナウイルス感染症の流行以降途絶えていた外部からの研修生の受け入れも、昨年度は超音波検査5名および心電図検査2名、学生実習生3名を受け入れることができました。さらに、多くの技師が業務の傍ら学会発表、論文執筆および専門資格取得に挑戦しており職場には活気があります。

 国立病院機構の臨床検査技師は、九州管内での転勤があります。年度毎に検査室の顔ぶれは変わり新鮮ではありますが、検査技術の担保は課題でもあります。検査のスペシャリストかつジェネラリストの育成とともにハード面、ソフト面を見直しつつルーチン業務の効率化、迅速化を進め、診療科からの多様なニーズに応えられるよう日々努めています。

 最後になりますが今後とも臨床検査科へのお力添えを何卒よろしくお願いいたします。

【文責:副臨床検査技師長 梅橋 功征】

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