独立行政法人 国立病院機構 鹿児島医療センター

「鹿医セン便り Vol.184」

2021年8月1日(日)

2021年度 さつま皮膚外科塾を開催しました

 

 2021年4月3日、鹿児島医療センターで臨床研修を行なっている研修医を対象にさつま皮膚外科塾を開催しました。この講習会は「組織へのダメージを最小限にした、整容性に優れた縫合手技」の習得を目標にしたもので、2015年からジョンソン・エンド・ジョンソン(株)の共催のもと毎年開催してきました。しかし残念ながら昨年度は新型コロナウイルス感染症の影響で開催は見送られました。今回は感染症対策を施した上で、例年通り実習形式で講習会を開催することができました。

 まず松下茂人(皮膚腫瘍科・皮膚科部長)の開催挨拶に続いて、真皮縫合の基礎やコツについての講義を行いました。動画及び実演で手指の動きを解説した後、参加者全員が豚皮と4−0PDSⅡを使って真皮縫合の練習を行いました。創縁を外反させるには縫合針をどこに刺入するか、どういった軌道で運針するか、どの方向に力をかければ針が曲がらずスムーズに動くのか、など、講師がひとりひとりに指導しながら実習を進めていきました。基本的な縫合に慣れてきたら、鑷子だけでなくスキンフックを用いて皮膚をコントロールするなど、より愛護的な縫合手技についても学びました。さらに後半では応用編としてZ形成や菱形皮弁などの局所皮弁についても解説し、実際に自分で皮弁を動かすことで拘縮が解除される様子を実感してもらいました。参加者のみなさんは非常に集中されており、あっという間に2時間が経過しました。実施後のアンケートでは、満足点として実際に豚皮を使って縫合の実習ができたこと、Z形成で皮弁の動きを実感できたことなどが挙げられており、好評な結果を得ることができました。

 コロナ禍が続く中での開催となりましたが、今回も多くの初期臨床研修医に参加していただきました。縫合は簡単そうに見えて奥が深いものですが、今回のさつま皮膚外科塾が研修医のみなさんのこれからの診療にお役に立てることを祈念します。最後に、今回無事に開催することができましたのは、院内各部署及び共催、後援各所のご協力の賜物です。末筆ながらこの場をお借りして厚く御礼申し上げます。

(文責:皮膚腫瘍科・皮膚科 レジデント 坂本 翔一)

 

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