独立行政法人 国立病院機構 鹿児島医療センター

「鹿医セン便り Vol.159」

2019年7月1日(月)

第17回 脳卒中市民講座

  去る62日(日)に鹿児島県医師会館において「みんなで学ぼう!!
脳卒中の予防と治療」と題した脳卒中市民講座を開催いたしました。例年脳卒中予防週間前後のこの時期に開催しております本会も17回目を迎えることが出来ました。本年も(公社)日本脳卒中協会、鹿児島県、鹿児島県医師会、鹿児島市医師会、田辺三菱製薬株式会社、第一三共株式会社の共催で行い、他にも多くの機関、団体にご後援、ご支援を頂きました。
 まず田中康博院長の開会挨拶に続き、第一部では「脳卒中の最新情報」と題し,昨年暮れに成立した「健康寿命の延伸等を図るための脳卒中、心臓病その他の循環器病に係る対策に関する基本法」(脳卒中・循環器病対策基本法)について紹介しました。また脳梗塞急性期治療最前線の話題として、血栓回収療法などについて実際の症例も交えて提示するとともに、治療効果をあげるためには早期の受診が重要であることも説明いたしました。
 第二部では今回の新たな試みとして、当院で血管内治療も含めた急性期治療を行った患者さんと、そのご家族に登壇いただき、発症前や発症時の状況、対応、更にその後の苦労などについて経験談をお話いただきました。本セッションは井手智子(脳卒中リハビリテーション看護認定看護師)、吉留由希乃(医療ソーシャルワーカー)も交えて対談形式で行いましたが、患者さん、ご家族とも実体験を元に予防の重要性、発症時の早期対応の重要性、周りの方の理解や協力の重要性なども含め本当に熱心にお話し頂きました。
 さらに第三部では「脳卒中を予防しよう」と題し、髙口 剛(脳血管内科医師)が脳卒中予防のための知識について講演、第四部では「防ごう!! 認知症」と題して上別府恵子(認知症看護認定看護師)が認知症予防のための対処法等について、聴講者の方にも予防のためのトレーニングとして身体を動かして頂きながら講演いたしました.参加された方々は脳卒中や認知症の予防には大変関心が高く、非常に熱心に興味深く聴講されていました。最後は村田淳子看護部長が閉会の挨拶で締めくくりました。
 今回は生憎の雨模様にも関わらず400名近い方々に参加いただき、事後のアンケートでは「とてもよかった」「勉強になった」とのお声を頂きました。特に第二部で実際の体験者の方がお話しされた事によって、より深く身近な事として強く心に刻まれ、今後の生活に生かしていきたいとの声を多くお寄せ頂きました。今後も今回の経験やアンケート結果を参考にしつつ引き続き開催していく予定ですので、何卒よろしくお願い致します。
 最後に、成功裏に開催することが出来ましたのは勇気をもって登壇いただいた患者さんとご家族、及び院内各部署、共催、後援各所や、開催にご理解頂きました連携先ご施設のご協力の賜と思っております。末筆ながらこの場をお借りして皆様に厚く御礼申し上げます。

(文責:脳卒中センター長・脳血管内科部長 松岡秀樹)

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