「鹿医セン便り Vol.231」
部門紹介「臨床検査科」
臨床検査科は、病気の早期発見、正確な診断、そして適切な治療の判断に欠かせない「医療の基盤」を担う部門です。病理診断科部長、臨床検査技師長をはじめ、臨床検査技師27名、検査助手2名が所属し、専門家チームとして日々の業務に取り組んでいます。
当科の検査は大きく分けて、血液や組織などの「検体」を調べる検体検査と、患者さまの身体を直接調べる生理検査があります。いずれも幅広い分野に対応しており、限られた人員の中で高い専門性を活かしながら、複数の検査を効率的に行っています。学会認定資格を有する技師も多数在籍し、専門的なスキルと知識を駆使して日々の診療をサポートしています。
検体検査
・生化学免疫部門
肝機能や腎機能などの基本項目に加え、血中薬物濃度や腫瘍マーカー、感染症マーカーなど幅広く測定を行っています。
・血液凝固部門
血算、凝固系検査に加え、末梢血液像や骨髄検査にも対応しています。
・輸血管理部門
緊急輸血時の体制や自己血輸血の管理も整っており、安全な輸血医療の提供に努めています。
・微生物部門
細菌培養、インフルエンザや肺炎球菌などの迅速抗原検査、薬剤感受性試験などを通じて、感染症治療に貢献しています。
・病理細胞診部門
手術や生検で採取された病変を調べる組織検査や細胞診、手術中に切除された検体を顕微鏡で見て良悪性を判断し、切除部位を決定する術中迅速診断などを行います。経験豊富な病理専門医が常駐しており、高度な診断技術と経験を活かした精度の高い病理診断を提供しています。
生理検査
心電図、呼吸機能、脳波、聴力、エコー検査などに対応しています。また、心臓カテーテル検査や経カテーテル大動脈弁留置術(TAVI)、経皮的僧帽弁接合不全修復術(TEER)の際にも技師が心電図のモニタリングや経食道エコーに従事しています。
当生理検査室における心電図、心・血管エコー検査の実施件数は、全国の国立病院機構施設内でもトップクラスです。
今年度、当院心血管エコー室では、心臓超音波検査自動解析ソフト「Us2.ai」の運用を開始しました。AIを用いて心エコー画像を自動計測し、心機能評価を行うことが可能となりました。これにより、検査時間や待ち時間の短縮、効率化と質の向上が期待できます。また、若手技師への教育支援ツールとしても注目されており、検査室全体の技術の底上げと測定値の統一化にもつながる可能性があると考えています。
これからも臨床検査科は、安心・安全な医療を提供するために、日々研鑽と挑戦を続けてまいります。
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