独立行政法人 国立病院機構 鹿児島医療センター

「鹿医セン便り Vol.137」

2017年9月29日(金)

脳卒中連携セミナー開催

去る2017年8月9日(水)に鹿児島東急REIホテルにて脳卒中連携セミナーを開催しました。

平素より患者様のご紹介等で大変お世話になっている連携先の先生方と更なる連携強化を目的に、総勢49名の先生方にご出席頂きました。

本会ではまず一般講演として2017年4月より脳・血管内科(以下当科)に赴任した重畠裕也医師より「鹿児島医療センターにおける急性期脳卒中治療について~心原性脳塞栓症を中心に~」をテーマに講演いたしました。当科では急性期の脳梗塞治療として「t-PA静注療法」「血栓回収療法」をはじめとした、高度先進的な治療を行っております。心原性脳塞栓症の治療では、効果をあげるために発症から病院到着、治療開始までの時間をいかに短くするかということが重要となります。連携いただいております先生方のお力添えもあり経年t-PA施行件数も増え、現在では年間約30件の実績となっております。また、t-PA療法ができない症例やt-PA療法を行っても効果が得られ難い大血管閉塞の症例を対象として、血栓回収療法を中心とした血管内治療も24時間体制で施行可能であり、非常に良好な成績が得られております。講演ではこの血栓回収療法について実際の症例動画も交えて紹介いたしました。当科では治療件数を増やすだけでなく、医師や看護師など関連スタッフを交えての治療症例の振り返りを行うことにより、治療の質の向上、特に治療関連時間の短縮に努め、全国的にも迅速な対応が可能となっております。

続く特別講演には横浜市立大学より石川利之先生をお招きし「抗凝固療法の神話と真実」をテーマに多くのエビデンスを基に、心房細動に伴う心原性脳塞栓症の発症及び再発予防として使用される凝固薬についてご講演いただきました。心原性脳塞栓症を減らすには、リスク・ベネフィットを考慮したうえで適切に抗凝固療法を行う必要があり、各薬剤の注意点やコツなどについて非常にわかりやすく詳細に解説いただき、主催した私どもも大変勉強になりました。

今後も脳卒中センターとして患者様、ならびに連携先ご施設の先生方のお役に立てるよう、なお一層努力してまいります。今後とも何卒よろしくお願いいたします。

(脳卒中センター長 松岡 秀樹)

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