第52回桜島火山爆発総合防災訓練 (住民避難訓練)参加の報告
2021年11月20日に県と市が主催した桜島火山爆発総合防災訓練(住民避難訓練)に当院DMAT(医師1人、看護師2人、ロジスティック2人)として参加しました。
今回の訓練も昨年同様島内住民並びに防災機関として、鹿児島県庁、鹿児島市役所、消防、警察、陸上自衛隊(陸自)、海上自衛隊(海自)、海上保安庁(海保)が参加しての大規模な訓練でした。
主な訓練内容
1.桜島火山防災連絡会の開催による住民避難要領の共有並びに必要な処置対策の実施
2.「避難完了版」を活用した住民主体の避難訓練
3.避難確保計画に基づく避難促進施設(観光施設)の避難訓練
4.防災関係機関等による自助・共助で対応困難な要支援者・残留者等の避難支援及び捜索・救助(ヘリ、海保巡視艇、陸自装甲車等)
当院DMATチームは’’避難困難になっている観光施設滞在患者をトリアージし、防災ヘリによる桜島脱出までをサポートする’’というミッションを本部から課されました。一連の行動概要を記載します。
①本部から指示を受け出動。観光施設で患者に接触。
②一次及び二次トリアージにて黄色カテゴリーと判断。患者をドクターカーに収容。近くの臨時ヘリポートにそのまま移動して、実際に離陸準備をしていた消防に患者引継ぎを行う。
③消防は患者を防災ヘリに収容して離陸(収容後に本当に離陸したのが驚きでした)。
以上が概略でした。比較的シンプルなミッションでしたが、チーム内での連携だけではなく、本部との複数ある情報共有システム(トランシーバー応答,EMIS入力,オープンチャット入力 )に関して、チーム内での役割分担をどのようにするのかが問題点として抽出できました。今後この点を克服し、さらに地域に貢献できるチームの構築に邁進していきたいと思います。
文責 救急科 田中 秀樹