独立行政法人 国立病院機構 鹿児島医療センター

診療の最前線 カテゴリーアーカイブ

最新記事 (20件) カテゴリから選ぶ 年間アーカイブ

脳血栓回収療法250例達成

 近年、詰まってしまった脳の太い血管に対してカテーテルによる血管内治療が普及してきました。鹿児島医療センターも例外ではなく、毎年約40-50症例の治療が必要な患者さまが救急搬送されてきます。血栓回収療法の有効性が確立したのが2014年であり、鹿児島医療センターも同じ年に実施開始となりました。10年たった今、鹿児島医療センターでは通算250例の治療を患者さまに行いました。これは、救急隊や連携病院の先生、院内の先生方、多職種の方々のご協力のおかげで成り立っているといっても過言ではありません。脳卒中が急ぐ病気であるということが広く知られるようになってきたからこそ、今後も多くの医療関係者の方々のご協力が欠かせない分野であります。

脳血栓回収療法200例達成

 はじめて私自身が血栓回収療法に触れたのは2014年でした。この患者様は発症から間もない大きな血管の閉塞で来院し、血栓回収療法を行ったことで劇的に症状が改善しました。2022年現在も元気に外来に通われています。ひと昔前であれば、このような結果は想像できなかったことでしょう。その当時は、点滴で詰まった血栓を溶かす血栓溶解療法(rt-PA静注療法)が主流であり、脳梗塞起こしたての患者様にどれだけ早く迅速に投与ができるかが、患者様の症状を軽くする唯一の治療法でした。この血栓溶解療法は2005年から国内で行われるようになり、脳卒中診療の歴史を変える大きなパラダイムシフトとなりました。ただし、血栓溶解療法を受けた患者様が全例詰まった血栓が溶けて、劇的に症状が改善するというわけではなく、中には効果がないばかりか、逆に全身的な出血の病気が起きて、むしろ症状が悪くなってしまう患者様が少ないながらいることも事実でした。
 

脳血栓回収療法

脳血管内治療とは、カテーテルという柔らかい素材で作った細い管のようなものを用いて、血管の中から脳内の血管病変を治療するものです。従来の開頭による手術では治療困難であった様々な疾患が、この新しい方法によって治療可能となっています。脳血管内治療は、日本脳神経血管内治療学会で認定された専門医(指導医)によって行われます。

独立行政法人国立病院機構鹿児島医療センター
099-223-1151 (代表)
〒892-0853
鹿児島県鹿児島市城山町8番1号
fax:099-226-9246
お問い合わせはコチラ

page top

Copyright © 2019 National Hospital Organization Kagoshima Medical Center.